はまぐりの国産種の見分け方と中国産の違い!食べても大丈夫?

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 はまぐりと言えば…。

なんと言っても「桑名の焼きはまぐり」! 「その手は桑名の焼きはまぐり」なんて洒落も有るほどで、三重県に訪れたら一度は食べてみたい名産品ですね!

 でも、庶民にはあまりに高嶺の花なことも事実…。そんなこんなで、今日も近所のスーパーの安いはまぐりで満足している日々なのですが…。

 気になるのは、はまぐりの種類。国産は高いけど、中国産はなんだか不安な気も…。大丈夫なのかな? 国産と表示されている物でも、ミスで実は中国産だったりということもあるそうだけど、見分けはつくのかしら?

そんな疑問にお答えし、貝の種類や見分け方、中国産の危険性について紹介します。

はまぐりの国産種や貝類の見分け方は?


はまぐりの国産種や中国産との見分け方は、結論から言うとはまぐりの種類は、素人には難しいのです。

まず、はまぐりは二枚貝の仲間ですが、ほかにも、しじみやあさりなんかも二枚貝ですね。

ここでは、はまぐりの国産、中国産の区別をする前に、小手しらべとして、これらの二枚貝の見分け方を見てみましょう。

潮干狩りのときにも役に立ちますよ!

 

・しじみ→黒っぽい色合い。表面はそんなにザラザラしていません。丸みのある形です。

 

・あさり→模様が様々です。表面はザラザラで、縦筋がたくさん通っています。

 

・はまぐり→白っぽい模様が多いようです。表面は滑らかでツルツルしています。

 実は、しじみは潮干狩りではあまりお目にかかれません。

と言うのも、基本的に淡水、もしくは、淡水と海水が混じる場所にしか生息していないからです。

河口の、海に近い場所ならいるかもしれないですね。

 あさりは潮干狩りで最もよく目にする二枚貝で、水深5cmから10cmくらいの深さの海に住んでいます。

 はまぐりは、もう少し沖に出た所、水深15cmから20cmといったところの干潟に住んでいます。

これも潮干狩りで見つけるのは難しいかな? 見つけられたらラッキー!ですね。

 と、ざっくり、それぞれの見た目を述べてみましたが、問題は、はまぐりの国産と中国産の違いですよね。

これが実は一筋縄ではいかないんです。

はまぐりの国産と中国産の違いは?


 はまぐりの種類は、大まかに分けて国産の「ハマグリ(地蛤(じはま))」と「チョウセンハマグリ」、中国産の「シナハマグリ」の三種類があります。

 「チョウセンハマグリ」の「チョウセン」は「朝鮮産」と言うことではなくて、「異国的な」と言う意味合いで「朝鮮」と言う言葉が当てられたものです。れっきとした国産種なんですよ。

 有名な桑名で捕れるものは「ハマグリ(地蛤(じはま))」ですね。

 それぞれの見分け方は、以下のようなことが言われています。

 

・ハマグリ(地蛤(じはま))→黒っぽい色。貝殻に光沢があって様々な模様がある。年輪のような模様。

 

・チョウセンハマグリ→大型で白っぽい色。貝殻が厚く、光沢はあるが模様が少ない。

 

・シナハマグリ→黒っぽい色。貝がらに光沢がない。色合いが少し茶色。三角形のパターン模様。殻(から)の蝶番(ちょうつがい)部分が紫色。

 ん~、色んな見分け方がありますね。でも、あれあれ、「ハマグリ」も「シナハマグリ」も黒っぽい色なの?…。

さっきは、「あさりやしじみより白っぽい」っていう話だったけど…。

それは「チョウセンハマグリ」のことなのかな…。

中国産の特徴とされる「三角形のパターン模様」も、はっきり見えないものも有るそうです。

「蝶番(ちょうつがい)が紫」のものはみんなシナハマグリと言ってよいのかも曖昧なようで…。

 なんかこんがらがってきましたね?

 ここで、逸見泰久教授(熊本大学教授、水産資源学の専門家)のありがたいお言葉をいただくことにいたしましょう。

 

「ハマグリ類の形態的な違いは量的なものであるため、初心者が形態上の違いでそれぞれの種を識別するのは難しい。」

 え、区別するの難しいの!?

 と言うか、「量的な違い」って、どういう意味?!、と思ってしまいますが、それはこういうことです。

 「赤」と「黒」の違い、と言われれば、ぱっと見れば分かりますね? 

これは「質」的に違うからです。でも「大きい」と「小さい」はどうでしょうか? 

この場合は、「比べて」みないと、違いがわかりにくいですよね? これはその違いがあくまで「量」的なものだからです。

 はまぐりの区別もこれと同じで、「比べて」みて、やっと分かる違いなんです。

さらに、同じ種類でも個体差というものがありますから、「地蛤(じはま)」の中でも白っぽいものと「チョウセンハマグリ」のなかでも黒っぽいものは区別が難しいでしょう。

ましてや、国産と中国産の「光沢の違い」なんて微妙すぎますよね。

 なので、素人にはまず見分けがつかないんです。

 それでも、逸見教授は先ほどのお言葉に続けて、こうもおっしゃっています。

 

「熟練すれば、全体の形や模様によって、大部分の個体は比較的容易に識別できるようになる。」

 あきらめるのはまだ早いかも!?

 逸見泰久教授による「ハマグリ類の識別」は、以下の「ハマグリを通してみる沿岸域の悪化」と言うページに写真付きで載っています。

ただ、これらの写真も、特に色合いが、写したときの条件や、さらには皆さんのパソコン画面の条件によって様々に違ってきますので(よそのお家に行ったらテレビの色がずいぶん違っていた、なんて経験ありませんか?)、参考程度に見ておくのが良いでしょう。

 「ハマグリを通してみる沿岸域の悪化」

 このページは本来は「はまぐりの見分け方」を目的にして書かれたものではありません。

有明海・八代海(やつしろかい)の環境保全の一環として、今や絶滅種に近い国産はまぐりに注目したものなんですね。

その中で、国産はまぐり二種の分布や、中国産はまぐりが輸入後の放流によって国内にも侵入してきていることなどが述べられているんです。

 基本的に学術的な内容で書かれているので、すべてを理解しようとするのはなかなか難しいですけど、国産はまぐりが中国産に圧迫されている様子は伝わってきますよね。

国産はまぐりを守るために私たちが何をすればよいか、に思いをはせてみるのも良いのではないでしょうか。

 目指せはまぐりマスター!


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はまぐりの中国産は大丈夫?


 ・中国産でもほぼ安全!

 最初に述べたように、結論から言うとまず問題ないんです、少なくとも、近年は。

 厚生労働省が輸入食料品の安全を監視した調査結果を発表しています。

 それによると、平成29年度の検査結果で、安全でないと判断されたものは、はまぐりを含む二枚貝では、4,000個以上を検査して0個、となっています。ゼロ、です。

 これが同省による10年前の平成19年度だと、1,800個程度の検査でも24個ありました。割合で言うと1.4%以下なんですけれども、有ることはあったんですね。

 それが10年後の平成29年度だと、検査した個数は2倍以上に増えているのに、ゼロなんです。もちろん、検査していない物の中に安全でないものが混じっている可能性もあるんですけど、10年前に比べたら全然だいじょうぶ、とは言えるでしょう。

 以下に、各調査結果のURLを記しておきます。PDF形式というちょっと特殊な形式なので、パソコンによってはうまく開けないかも知れないのでお気をつけください。

平成29年度の厚生労働省の中間報告の資料
→検査結果は9ページ目

平成19年度の厚生労働省の中間報告の資料
→検査結果は7ページ目

 ちなみに、国内の食料品に関しては、これと同等の取り組みは、「国」では行っていなくて、「自治体ごとや企業ごとの自主検査」に頼っているのが現状らしいのです…。

もしかして、輸入品より国産品のほうが危険なのでは…?

 ちょっと怖い話ですね!

はまぐりの砂抜き方法はコチラ
>>砂抜きする場合は常温か冷蔵庫か?

>>開かない貝はどう見分ける?

まとめ

国産ハマグリと中国産ハマグリ、外見からはっきり見分けをつけるのはなかなか難しいようです。

でも、中国産だから特に危険、ということもなさそう。

あとは、人それぞれのお好みで違いを味わうのが良いのではないでしょうか。

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