社会人になると、様々な式に呼ばれることがあります。
冠婚葬祭の中でも特に、お通夜やお葬式は大切な人との別れの場として、故人や親族に最大限の尊重の気持ちをもって参加しなければなりません。
しかし、お通夜やお葬式というのは急なことですので、数珠が持っていない場合や忘れた場合焦りますよね。
そもそも、数珠なしで参列するのはだめなのか、数珠を付けることにどのような意味があるのかについて紹介します。
お葬式で数珠がない忘れたらどうする?
お通夜やお葬式というものは特に若いうちは中々参列することも無いですし、マナーの面では不安に思うことが多いでしょう。
宗教・宗派によってお葬式の形式は異なりますので焼香などのやり方に不安がある場合は周りの人を見て参考にすることもできますよね。
また、お葬式に参列するにあたって服装には様々な決まりがあります。
黒色の礼服と、手には数珠を持つのが一般的です。
数珠を忘れてしまった場合、数珠がない場合、周りの人が全員数珠を付けているのが目に入ると「どうしよう」と焦ってしまいますよね。
たまに、お焼香の順番が近づくと、「ちょっと数珠を貸して。」と身内同士でお願いしている人を見かけることがあります。
しかし、数珠には冥加といって持ち主の身を守る存在であるという意味がありますので、人と貸し借りをするようなものではないのです。
そのため、突然のことで数珠を忘れたり、数珠がない場合は、数珠なしで参列しても大丈夫です。
故人へのお祈りは、数珠という「道具」で行うものではなく、自身の「心」でするものなのです。
故人への尊重の気持ちをもってお祈りしましょう。
数珠をお葬式に使う意味は?
数珠は元々、インドのバラモン教が念踊のために用いていたものが、仏教やイスラム教、キリスト教で取り入れられたものです。
仏教においては、礼拝の時に念仏・念踊の回数を数えるために玉を爪繰るために使われる仏具です。
本連数珠という、よりフォーマルな数珠には玉が108個連なっています。
人間の煩悩は108あるとされているので玉の一つ一つがそれぞれの煩悩を司るとされているのです。
参列者が数珠を持つ場合は、左手に数珠を通して持ったり、両手に通して合掌したりと使いますが、本来は念仏の回数を数えるためのものだったのですね。
数珠をお葬式で必要とするのは
数珠の本来の意味である「念仏・念踊の回数を数えるため」という観点でいえば、数珠を必要とするのは、お経をあげるお坊さんである…となります。
参列者は持って行かなくても本来の意味でいえば問題はありません。
しかし、いくら必要ないとはいえ、数珠なしよりは、実際には持って行くほうが良いでしょう。
周りが全員持っているのに自分だけ持っていないという不安な気持ちになったり、数珠をしていないことを非常識だと言われてしまったりする可能性もあります。
そういう心配事を予め防止するためにも数珠はなるべく礼服や喪服と一緒に仕舞っておくか、ふくさなどと一緒に置いておきましょう。
お葬式でもつ数珠の意味や使い方はコチラ
>>女性が持つ数珠の色に決まりがある?
お通夜の場合はどうする?
>>お通夜に行くときの数珠の持ち方
まとめ
お葬式というものは様々な様式や決まりごとがあり、難しく感じることも多いと思います。
慣れない宗派のお葬式なら特に戸惑うことがあるでしょう。
そんな時は一度、お葬式本来の意味を考えてみて下さい。
もちろん、社会人としてのマナーは必要ですが、それ以上に故人を偲ぶ心と尊重の気持ちが大切なのです。
故人と親族のことを第一に考えて、心からの祈りを捧げましょう。