北海道の航空自衛隊、千歳基地の航空祭が今年も行われます。
航空祭は、とりどりの地上展示機や実際に空を飛ぶ展示飛行が楽しみですが、中でもブルーインパルスのアクロバット飛行は最大の見どころと言えるでしょう。
肉眼で見ても楽しめるショーですが、カメラが趣味の人にとっても魅力的な被写体ですね。
しかし、千歳航空祭の人出は平均6万人、多い時は10万人を超えると言われています。
その混雑の中で、ベストな撮影ポイントがゲットできるか、不安なところではありましょう。
また、雨が降ったらイベントはどうなっちゃうのか?と言う疑問も持たれるかも知れません。
そこで、ここでは、そういった疑問に答えながら、基地外でも航空祭の撮影が楽しめる穴場ポイントをご紹介したいと思います。
千歳航空祭の日程と時間
千歳航空祭の日程は、2018年は7月22日の日曜日、朝9時からお昼すぎ15時まで行われる予定です。
ブルーインパルスが飛ぶのはだいたい13時半前後から、と言うのが通例です。これが航空祭の「締め」となりますね。
その他の飛行展示も見逃せないですよ。
かつて史上最強戦闘機の名を欲しいままにしたマクドネル・ダグラスF-15イーグル(注)の空自機のデモ飛行や、小型軽量ながらF-15にせまる潜在能力を持つと言われるジェネラル・ダイナミクスF-16ファイティング・ファルコン(注)の米軍所属機のハデなデモ飛行(時に「正気の沙汰ではない」と言われることがあります)はあなたのハートをわしづかみにするかも知れません。
また、飛行展示はなさそうですが、老兵マクドネルF-4ファントムII(注)の姿も地上展示で見られるかも知れません。
初登場時「史上最も醜(みにく)い戦闘機」と呼ばれたファントムが本当に醜いかどうか、ぜひ肉眼で確認してほしいところです。
昨年(2017年)、後継機のロッキード・マーティンF-35AライトニングIIが青森県の三沢基地に配備され始めたので、現役のファントムを見られる機会は本当にもうあとわずかですので。
そのF-35Aですが、まだ配備されたばかりで、今年(2018年)の5月末の段階でもまだ7機しか配備されません。
なので千歳基地航空祭への出張はちょっと難しいと思います。
「三沢から千歳までひとっ飛びじゃん!」と思いがちではあるんですけれど。パイロットもまだ慣れるための訓練中でしょうし、現実的には期待しないほうが良いでしょう。
航空祭の詳しいプログラムの内容や演技予定時間は、一ヶ月前くらいから千歳基地のWebサイトで公表されます。
なお、千歳基地へは南千歳駅などからシャトルバスが出ていますが(これも基地のサイトに詳しい情報が載ります)、今年は基地北にある千歳橋の工事の影響で付近の道路は例年以上の渋滞が予想されます。
千歳駅から歩いても基地まで26分くらいですので、筆者的には駅からの徒歩をおすすめしたいところです。
「26分くらい」を、遠いと感じるか、近いと感じるかは人それぞれでしょうけどね。
ちなみに南千歳駅からだと徒歩32分くらいです。
自家用車での来場はおすすめしません。
一応付近に駐車場は用意されますが、今年は工事の影響で基地内の駐車場が用意されません、駐車場についても駐車券が事前に必要な場合があるので、これもやはり基地のサイトで確認が必要です。
なお、基本情報として、千歳基地のWebサイトの情報は必ず押さえておきましょう。
特に禁止行為などは絶対に行わないようにしてくださいね。
この原稿を書いている時点ではまだ詳しいインフォメーションは出ていませんが、6月になるあたりからいろいろ出てくるでしょうから、要チェック!です。
・千歳基地 | [JASDF] 航空自衛隊
・航空自衛隊のツイッター・アカウント:@JASDF_PAO
千歳航空祭は雨天時どうなる?
航空祭そのものはよほどの荒天でない限り中止にはなりません。
ですが、展示飛行は雨の影響で縮小されたり、ものによっては中止されたりします。
昨年も天気に恵まれず、晴れ間が見える瞬間はあったものの、ブルーインパルスは展示飛行を行えませんでした。
ブルーインパルスは、天気が怪しい時は、直前に調査のための飛行を行うのですけれども、その結果次第で飛行中止か、決行かが決まります。
地上ではなんてことのないただの曇天でも、上空では激しい風が吹いていて展示飛行ができなかった、という例もありました。
特に航空祭では、観客に見てもらうために「雲の下」を飛ばねばならないので、天気の影響はモロに受けます。
これが通常の訓練やミッションならば、多少の悪天候を物ともせず平気で「雲の上」を飛んで任務を果たすのですが…。
もちろん、離着陸時は悪天候の影響を受けますので、細心の注意が必要ではあります。(念のために言うと、「雲の上は常に晴れ」ています。)
ちなみに、雨が降った時は傘の使用は避けましょう。
禁止はされていませんけれども、周りの人の迷惑になりますし、なにより、ジェットエンジンの爆風でふっとばされたら悲惨の一言に尽きます。
雨具はレインコートが無難ですね。
あと、日焼け止めは必須です。
悪天候でも意外と紫外線は降り注いでいるものです。
ましてや好天に恵まれて、それで日焼け止めを忘れたら、後日地獄を見ます。(筆者の体験からのご忠告です)
念のために言っておきますと、水分補給も必須です。熱中症予防は万全にしてくださいね。
千歳航空祭の撮影穴場スポット3選
・国道36号線 平和交差点付近
千歳基地の東から北東までを囲むように通っている国道36号線は、穴場と言うにはあまりにも定番な場所かもしれません。
その中でも、平和交差点付近は定評のある場所です。
・千歳青葉公園
基地の北西に有る、これも定番な場所です。
ただ、航空祭当日は公園への入場が規制されるという噂もあります。
公園そのものに入れなくとも、撮影自体は周辺で行うことができるでしょう。
・ノーザンホースパーク
基地の東南、14Kmほど離れたところにあります。
基地から距離があるのですが、ブルーインパルスの演技を真正面から撮影できるのが醍醐味(だいごみ)と言えましょう。
自慢の望遠レンズをお持ちの方は是非チャレンジをしてみてください。
穴場の紹介をしましたが、実は、穴「場」ならぬ、穴「日」というものがあります。
いわゆる「予行」、くだけて言うとリハーサル、ですね。
通常は、航空祭本番の前日には予行が行われます。
何日かに分けて行われることもあるんですけど、ブルーインパルスに限って言うと、まず間違いなく前日に予行をします。
もちろんリハなので、本番同様のガチ演技を行います!
なので、時間とお金に余裕の有る方はぜひ予行も撮影に行きましょう!
もちろん予行のときは基地内には入れませんので、ここで紹介した穴場からの撮影になります。
この予行の予定は、前述した空自のツイッターで告知される事もありますし、新千歳空港を利用している航空会社(スカイマーク、JAL、ANAなど)の案内から予測することもできます。
航空祭の2~3週間前になると航空会社から「千歳基地航空祭事前訓練による運航便への影響について」と言った案内がでます。
予行の時は民間の航空機は千歳基地と隣り合っている新千歳空港を利用できないので、このような案内を出しているのです。
各航空会社のWebサイトは要チェックですね。
なお、飛行機ファンには、これらの穴場も予行のことも常識でありますので、良い撮影ポイントをゲットしようと思ったら、早め早めの行動が吉であります。
「ブルーインパルスはお昼からだから」なんてのんびりしていたら、憂き目に遭うことは賭けてもいいほどです。
始発で乗り込むくらいでちょうどよいはずです。猛者なら更に早朝からタクシーを駆使して場所取りをする人もいます。
ただ、場所取りのために前日から寝袋で待機、なんてのはマナー違反になりますのでやめてくださいね。
その事に限らず、付近の住民の方に迷惑がかからないよう、マナーと常識をもって撮影しましょう。
ここでは三つに絞りましたが、以下のサイトでは、300箇所以上の撮影スポットが掲載されています。参考にすると良いでしょう。
・千歳基地 飛行機 撮影地(スポット)情報 | FlyTeam(フライチーム)
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まとめ
今回は撮影をしたい人向けに穴場などを中心にご紹介しました。
もちろんカメラ撮影が趣味でない人でも楽しめる航空祭ですし、なにより入場無料ですので、ぜひ、あなたの目で飛行機を楽しんでください。
ブルーインパルスは晴れたときのフル演技が見られれば最高ですけれども、たとえ天候が悪くても演技可能なら、それなりの演技を見せてくれます。
逆に晴天のときには見られないレアな演技が見られちゃうかも知れません。
楽しい航空祭になると良いですね!