ホタルイカは大きさが7cm位の小型のイカで、滑川を中心とした富山県や兵庫県で多く水揚げされています。
古くから食用とされ、富山県では佃煮、酢味噌和え、沖漬け、天ぷら、刺身など多くの料理で使われています。
活きの良いホタルイカを生食や刺身で食べると、そのプリプリ感がたまらないですね。
でも、活きが良いといっても、生で食べるときには、ちょっとした注意が必要です。
ホタルイカの食べ方とボイル方法、生食の調理の仕方をご紹介します。
ホタルイカの食べ方で生食は処理が必要
ホタルイカは腐敗が非常に速いことから、冷蔵技術が発達していなかった時代は、生で食べることが少なかったと言われています。
そのため、産地から離れた地域へ運ぶにはボイルするなどの処理が必要だったようです。
それでは、釣れたばかりの新鮮なホタルイカなら、美味しくいただけるのではないかと思うでしょう。
ところが、ホタルイカの内臓には、旋尾線虫という寄生虫が寄生していることがあります。
そのため、生食の場合は厚生労働省が指定した方法で処理をしなければなりません。
この処理が不完全だと腸閉塞、皮膚爬行症、眼球移行症などを発症する恐れがあります。
ホタルイカを生食する場合は、-30℃で4日間以上、もしくはそれと同等の殺虫能力処理(中心が-35℃で15時間以上または、-40℃で40分以上)が条件です。
さらに販売者は、生食として売るために、凍結処理を行ったことや内臓の除去をする必要があることを表示しないといけません。
このような理由があったので、地元では生で食べることはなかったのですね。
ホタルイカの内臓の取り方と処理をマスターしよう
愛知県衛生研究所によると、ホタルイカにに寄生する施尾線虫は体長約10mm×体幅約0.1mmの糸くずのように細長く、ホタルイカの内臓(胃・腸)にだけ寄生します。
寄生確率は2~7%と言われています。
食べる時は何個も食べるので、結構な確率で発症する恐れがあります。
どうしても生で食べたい方は、内臓をきれいに取ることで、危険性がほとんど無くなります。
ホタルイカ釣りで釣れたらその場で食べたくても、まるごと食べるとまずアウトと考えた方が良いでしょう。
内臓の取り方は、内臓を綺麗に取り水洗いすることですが、釣り船の中でそれができるかどうか疑問です。
その場合は自己責任となりますので注意が必要ですね。
基本的に生で安全に生で食べるには、冷凍処理をした表示のあるものを購入します。
そのあと、内臓を綺麗に取って水で洗って寄生虫の取り残しが無いようにすることです。
ホタルイカの食べ方でボイル(茹で方)調理方法
ホタルイカの茹で方
生食でない場合は、加熱(沸騰水に30秒以上入れる、中心温度60℃以上で加熱)して茹でる、いわゆるボイルですね。
このボイルする方法が一番安全に食べる方法でしょう。
比較的簡単にできる、おすすめのボイルしたホタルイカの食べ方をご紹介します。
ボイルホタテイカの調理法
ボイル酢醤油
ホタルイカを胴体と足に分け、内臓を取りお酢と醤油を和えて出来上がりです。
天ぷら
ボイル済みのホタルイカを骨抜きで目と嘴(くちばし)を取って普通の天ぷらの作り方で揚げます。
沖漬け
ホタルイカの目と嘴、甲を取り湯でさっと洗います。
ホタルイカ20杯に対し、醤油100cc、酒100cc、みりん50ccを加え、煮たてた後に冷まします。
冷めたら容器に入れて冷蔵庫で保管します。
辛子酢味噌
ホタルイカ100g(お好み)に対し、白味噌10g、酢大さじ半分、砂糖を小さじ半分の割合で好みでねりからしを適量入れます。
ホタルイカの目と嘴を取り全部を混ぜると出来上がりです。
混ぜなくても、別々にしておきホタルイカに好きなだけつけて食べる、ホタルイカの上からかけるなどでも良いです。
これらは、ちょっとしたおつまみに良いと評判のものです。
まとめ
新鮮なホタルイカを食べたいところですが、地元の人もなかなか食べないということには、理由があったんですね。
でも、色々工夫することで、生食とは違った食感の料理を美味しく食べることで我慢しましょう。