今年も6月頃から、本州や北海道の住宅地、近隣の公園、山などに熊が現れたというニュースを見ることが多いですね。
くまモンやリラックマなどの可愛いキャラクターと違って、実際の熊は体も大きく攻撃性もあります。
特に北海道の野生のヒグマは、過去から現在にわたり人身被害や家畜が襲われたという話もあり、とても危険な動物という印象があります。
その熊の対策のマニュアルや、武器、また家にいると安全なのかについて、まとめましたのでご紹介します。
熊の対策のマニュアルはどのようなもの?
現在日本の野生の熊には、ツキノワグマとヒグマがいます。ツキノワグマ
体長1.1~1.5m、体重オス80~120kg。
胸部に三日月型の白い斑紋があるのが多い。
雑食で人間を食べることは少ないですが、襲うことはあります。
エゾヒグマ
・・・体長オス2.0~2.3m、体重オス150~250kg。
近年の記録ではオス520kg(2007年)、体長オス243㎝(1980年)の大きさの個体があります。
雑食で木の実、魚、農作物、エゾシカの腐肉などのほか、家畜や人間を捕食することもあります。
本州には存在せず北海道だけにいます。
ツキノワグマが人を襲うのは、遭遇してびっくりしたとか偶発的なことがほとんどです。
しかし、ヒグマは人間を捕食対象とすることで、執念深く追いかけ捕食し、遺体を持ち帰ることもあります。
ツキノワグマの2倍以上の大きさ、計画的に人を襲うこともあるという点で、同じ熊でも危険度はかなり違います。
熊の対策マニュアルについては、次のものがあります。
環境省:クマ類出没対応マニュアル
石川県:ツキノワグマ出没対応マニュアル
三重県:ツキノワグマ出没等対応マニュアル
北海道苫小牧市:危険動物に関する個別危機管理マニュアル
これらのマニュアルには、今後必要な熊対策や熊に遭遇しない方法、遭遇した場合の注意事項が書かれています。
例えば、音の出る物で自分の存在をアピールする。
食品やゴミは必ず持ち帰る、急に大声はたてない、遭遇した場合はゆっくりと離れるなどがあります。
熊の対策にはどんな武器が有効?
鉈(ナタ)
よくなたで、熊を撃退したという報道もありますが、遭遇したときの条件や熊の大きさ、性格などの違いがあります。
そのため、鉈のような武器で積極的な攻撃は失敗した場合、被害を大きくする恐れがあります。
熊撃退スプレー
熊に向かって刺激性のあるスプレーで撃退効果を期待するものです。
しかし使えるのが、射程距離が5m程度で、草や笹が身の丈ほどある場合や風向きにより、効果が期待できないことがあります。
これらの武器は、いきなり遭遇したときに素早く行動に移すことが困難な場合があるので、使いこなせるように練習する必要があります。
武器とは言えませんが、熊対策グッズとしては次のものがあります。
鈴、ベル・ラジオ
音で人間の存在を知らせる。
ただし、何の音だろうと寄ってくる熊がいないとは限りません。
おとりのバックやリュック
おとりのバックなどで、熊を引き付けて、隙をついて逃げます。
ヒグマの場合、一度熊に与えたバックなどを奪い返したり、戻って取りに行ったりするのは、絶対にやめましょう。
これらの他にもライトや笛、線香など熊除けグッズがありますが、はっきり言って熊に有効かは遭遇した熊によります。
逃げる熊、襲う熊というように、その熊によっては効果が期待できない場合もあるということを理解しましょう。
熊対策は家の中まで危険と思って!
山で遭遇するだけではなく、近頃は市街地にも熊が出現することが多くなりました。万が一、家の周りや中に入ってきた場合は、次のことに注意しましょう。
身を隠しながら安全な場所に逃げる。熊と自分の間に障害物があると良いですね。
隙を見て外に静かに逃げます。
慌てて背中を見せて逃げると、熊は逃げるものを追いかける習性があるので危険です。
いきなり大声で叫ぶのはやめましょう。
熊によっては興奮した暴れる可能性もあります。
何か食べ物を投げるという行為も厳禁です。
逃げ帰った後に再び食べ物を獲りにくる恐れがあります。
基本的に、安全な場所ですぐに警察に通報しましょう。
まとめ
熊被害が増加していることや、熊と遭遇することが多いことから、国や各地方団体などで熊の対策マニュアルを公表しています。
アウトドアや山菜取り、登山など熊と遭遇する恐れのある方は、よく読んで参考にしてくださいね。
一番の対策は、熊のいるところに行かないことです。