欧米のスーパーの中には、グローサラントという、イートインにレストランやカフェの機能を付加したような業態が盛んなようです。
また日本でもイオンやイータリー、成城石井などが、いち早くグローサラントに注目し、事業展開を進めているようです。
そのグローサラントとは、一体どういうものなのでしょうか?
またグローサラントで、食事をした場合の消費税率について解説します。
グローサラントとは何なのか?
グローサラントとは、次のようなものです。
・スーパー内で「自分が食材を購入」します。
・スーパー内に設置されている飲食スペースに行きます。
・そのスペースで、「持ち寄った食材を使った料理」を食べることができます。
アメリカが発祥で、スーパーの新鮮な食材をレストラン並みに味わえるので、欧米でも大手のスーパーが展開して、来店客数を伸ばしていると言われています。
グローサラントとイートインの違い
店内で食べるので、イートインと似ていますよね。
でもイートインは、店内で売られている既成商品を買って食べるエリアです。
それに比べてグローサラントは、既成商品ではなく店内の食材を使い、その場で調理した出来立ての料理を食べるので、ちょっと違います。
外食することが少ないと言われる日本では、今まで無かったシステムなのですが、頭打ちの食品部門の強化につながるとして、グローサラントの展開や検討をしているスーパーもあるようです。
グローサラントという名前の意味は?
グローサラント(grocerant)は、グローサリー(grocery:食料品)とレストラン(restaurant:料理店・飲食店)を掛け合わせた造語です。
新鮮な食材+食事の提供+食べて楽しむスペースというのが、グローサラントです。
しかし、実際はスーパーとレストランの運営手法が大きく異なるので、現在は大規模なスーパー以外は慎重な姿勢を見せる企業も少なくありません。
イオンなどの大規模スーパーでは、豊富な品揃えやスペースの確保はできますが、地方では大型スーパーが苦戦してところもあり、単純に値段が安いスーパーのほうに人気があったりします。
日本の食生活も多様化しており、海外で成功した事業が国内でも成功するかは、システムの珍しさではなく、どう食生活に結びつけるかが必要だと言われています。
グローサラントでの消費税は何%になるのか
消費税率は現在8%ですが、2019年10月には10%に引き上げられる予定です。
しかし、全部の品目が10%になるわけではなく、軽減税率の取り扱いで8%のまま据え置かれる品目が決まりました。
酒類・外食を除く飲食品と定期購読契約に基づく週2回以上発行される新聞です。
テイクアウトや宅配は8%ですが、店内で飲食する場合は10%、コンビニなどのイートインスペースでの飲食も10%となり、軽減税率の対象にはなりません。
グローサラントは持ち帰りではなく、外食(トレイなどを利用し、返却の必要がある食器を使う)に該当するので、消費税は10%になります。
まとめ
外食中心の食生活を行っている欧米では、グローサラントは日常生活に溶け込んでいます。
しかし自炊や家庭での料理が中心の日本で、新たな外食のグローサラントが今後発展していくのかは、正直言ってわかりません。
現在は物珍しさで集客することはできるでしょうが、今後消費税の増税もあり、逆に外食が減ることもあり得ます。
今後グローサラントが、日本で根付くことができるか見ものですね。