住宅の窓ガラスが割れた場合、持ち家の人は自分で修理・修繕しなければなりません。
賃貸住宅の場合は、住居人が過失や故意に割ったときは、住居人が弁償(修理・修繕)することになります。
しかし、住居人の過失や故意など身に覚えがないのに、いつの間にか窓ガラスが割れている!
という熱割れという自然に割れる現象があります。その時は誰が修理・修繕するのでしょうか?
その窓ガラスの熱割れ対策の、賃貸における火災保険についてご紹介します。
窓ガラスが熱割れした場合賃貸住宅ではどう対処すべきか?
一般的な賃貸住宅の場合、ガラス会社の指定や手続き方法が決まっている場合があるので、最初に連絡するのは、管理会社・オーナーになります。
熱割れなど自然に割れたときは、必ずそのことを管理会社・オーナーに伝えます。
その前には、窓ガラスが割れた状態をまとめておきます。
1.窓ガラスが割れた日にち・・・気づいた日にちなど。
2.どのように割れたのか・・・故意か、過失か、熱割れなどの自然現象かをはっきりしておく。
3.窓ガラスの場所・種類・大きさ・製品名・・・種類は透明ガラスか曇りガラスか、曇りは片側か両面か、ワイヤーが入っているかなど。メーカーがわかれば、メーカー名など。
4.窓ガラスの熱割れ状態の写真を必ず撮影しておく・・・全体・割れた部分・窓付近の家具の状態など。
部屋の状態がガラスの破片などがあれば、回収して掃除します。
窓ガラスに穴が開いているときは、とりあえず穴を段ボールなどで塞ぎ、応急処置をしましょう。
窓ガラスの業者依頼については、管理会社が行う場合と入居者(修繕日などの調整があるため)が直接行う場合があります。
修繕費は「熱割れ」の場合、オーナー負担と国土交通省の退去費用のガイドラインに明記されているので支払う必要はありません。
業者への修繕費の支払いは、管理会社、オーナー、保険会社のいずれかが行うことになるので、そのことを業者に確認しておきましょう。
窓ガラスの熱割れは保険で直せる?
一般的な火災保険の支払い要件は、「不測かつ突発的な事故」となっており、約款の規定にもよりますが、保険対象物であれば突然起こった、外部から衝撃を受けたことが理由で、窓ガラスの熱割れについても保険で直せます。
保険で支払われる金額は、修理費用もしくは買い替え費用になります。
大概の場合は買い替えになるでしょう。
しかし、ここで注意しなければならないのは、保険に免責(被保険者が自己負担する金額)があることです。
保険会社によって金額が異なりますが、買い替え金額-免責=保険支払い額となります。
免責金額が10万円で、買い替えが15万円の場合は、15万円-10万円=5万円が保険支払額になります。
窓ガラスの熱割れの特徴や原因を徹底解説
何らかの衝撃によって窓ガラスが割れる時は、力を受けた部分を中心としてくもの巣状に周囲にひびが入ります。
しかし熱割れの特徴は、ガラスのエッジ(ふち、縁)から直角にひびが入り、そこから蛇行してひびが広がることです。
くもの巣状にひびが入ることはありません。
熱割れの原因は、窓のエッジ部分が冷えている状態で直射日光があたると、温度差によって膨張が少ないエッジ部分と膨張しようとする中心部や他の部分で、引張応力(ひっぱりおうりょく)が発生します。
そして、引張応力がガラスの耐久強度を超えると、ひびが入ります。ガラスの強度が弱い場合や日影の状態、窓の方位によっても、起こりやすくなります。
この現象は、自然現象的な現象なので、居住者の故意や過失ではありません。
まとめ
火災保険で窓の熱割れ対策ができることがわかりましたが、保険金額と免責金額によって保険金支払額も異なります。
その兼ね合いをしっかりと検討して、火災保険を選びましょう。