今年ももうすぐゴールデンウィーク連休がやってきます。
西日本はゴールデンウィークには例年気温が高く行楽日和になることが多いですよね。
そんなゴールデンウィークに人気のイベントの一つとして挙げられるのは、潮干狩りです。潮干狩りシーズンには干潟が多くの人で賑わいます。
山口県周辺の中国地方から福岡県に潮干狩りに出かける場合、いくつか有名な潮干狩りスポットがありますが、今回は「津屋崎」について紹介していきたいと思います。
福岡県で津屋崎は潮干狩りで有名?
福岡県福津市にある津屋崎干潟は、入り江の奥に形成されているので大きな河川の淡水の影響をあまり受けておらず、全国でも珍しい内湾干潟となっています。
また、かつては有数のアサリの漁場として栄えていました。ゴールデンウィーク辺りの大潮の時期になると、干潟は多くの人で埋め尽くされるほど人気のスポットです。
毎年この津屋崎干潟での潮干狩りを楽しみにしていた人も多いのではないでしょうか。
津屋崎の海岸は潮干狩りより海水浴?
津屋崎海岸は白砂青松が美しい海岸として、人気の海水浴スポットです。
海水浴シーズンには遠方から来るという人も珍しくありません。
交通アクセスもよく、車でなら九州自動車道の古賀ICから約20分で行くことができます。
砂浜が広がっており、遠浅で波は穏やかですし、海水の透明度が高いので子ども連れで行っても安心のスポットとなっています。
海水浴シーズンには海の家も充実しているので、夏休みに家族で楽しめる場所ですね。
津屋崎の干潟保全のため潮干狩りは禁止?
実は現在、津屋崎干潟を訪れると「干潟を守ろう!」という立て札があります。
これは、「貝掘りはご遠慮ください」という自粛要請です。
平成28年に「津屋崎干潟及び周辺農業用水路」が環境省指定の日本重要湿地500に選ばれました。
津屋崎干潟は全国的にみても希少な珍しい内湾干潟で、貴重な生き物が多く生息する場所としても知られています。
絶滅危惧種のカブトガニをはじめ、ハマガニ・アサリ・ヤマトオサガニ・チクゼンハゼなど様々な種類の生き物がいます。
そして、冬になるとクロツラヘラサギなど多くの渡り鳥が飛来する場所でもあります。
また、ハマボウをはじめとした全国で減少傾向にある植物の生息地です。
全国で土地開発や環境変化に伴って干潟が減少していく中で、これらの貴重な生き物の生息地である津屋崎干潟は重要な場所と位置付けられました。
しかし、近年ではごみの投棄や漂着などが一因で、ハマボウの生育場所の減少やカブトガニの産卵ペア数・幼生の個体数の減少が問題になっています。
また、潮干狩りでアサリの稚貝まで獲ってしまうことで、アサリの数自体も減少しています。全国的にも珍しい干潟を保全するため、現在では潮干狩りをしないようにお願いされています。
みんなで協力して、貴重な干潟の保全に努めたいものですね。
まとめ
津屋崎では残念ながら潮干狩りはできないということが分かったと思います。
しかし、福岡県の潮干狩りスポットは津屋崎だけではありません。津屋崎から近い場所だと、宗像市の釣川河口がありますし、博多湾の潮干狩りは和白干潟や雁ノ巣、名島~多々良川河口、室見川河口、小戸公園などが有名です。
また、山口県から近いところでは苅田町の白石海岸がマテガイで有名なスポットです。
潮干狩りで何を獲りたいのか、どういった雰囲気の場所に行きたいのかなどを家族で話し合って、素敵なゴールデンウィークのイベントを過ごしたいですね。