漢数字は数を表す時に使われる漢字で、日本では十進法で書くことがほとんどです。
日常で漢数字を使うのは縦書きが多く、日付やはもちろん年賀状、文書、ご祝儀、御礼、お見舞いなどで使う数字を縦書きに書くときに使用します。
また横書きで書くときは算用数字(1,2,3など)を使う事が多いです。
漢数字で西暦や年号などを縦書きで書く時に書き方に迷いますよね。
ここでは漢数字を縦書きで日付や西暦、年号の書き方など、漢数字を横書きで使うときの書き方を説明します。
漢数字で縦書きに日付を書くとき西暦はどうする?
漢数字で縦書きに日付を書くとき西暦ではこのようになります。
漢数字で縦書きに日付を西暦から書く場合
2022年の西暦を漢数字にして縦書きするとこのようになります。
二〇二二年と書くのが一般的です。
二千二十二年このように、十・百・千の位を書くのか迷うところだと思いますが、こちらも間違いではありません。
西暦を縦書きで書く場合は数字を並べるだけで大丈夫です。
誓約書や生年月日などを漢数字で縦書きする場合
2022年11月23日だとすると
二〇二二年十一月二十三日と書くのが一般的です。
西暦は変わりませんが、日付には「十」が入りました。
日付(生年月日・発行日など)を漢数字にする場合は基本的に十が使われます。
二千二十二年十一月二十三日でも間違いではありませんが、西暦は数字を並べて、「千」や「百」「十」などの位は書かないのが一般的です。
二〇二二年一一月二三日こちらも日付部分に位が入っておらず、月日も数字を並べただけになっていますので一般的ではありません。
西暦はそのままの数字を漢数字にして並べる。
日付は位(十)を入れる、と覚えましょう。
西暦は、日本の縦書きにそぐわない、漢数字にすると読みづらいなどから数字を並べて表記するようになったと思われます。
縦書きで年号数字の書き方は?
では、縦書きで年号(和暦)を表記する書き方についてです。
明治、大正、昭和、平成、令和ですね。
日本で考えられるものなので「和」暦です。
「令和4年3月31日」と書く場合
令和四年三月三十一日です。
年号が一桁の場合は迷いませんよね。
日付は先ほどの説明通り「十」の位を記載します。
生年月日や発行年月日などを漢数字の縦書きで書く場合
平成30年3月16日を漢数字を使い縦書きに書く場合
平成三十年三月十六日です。
平成三〇年三月十六日と書いても間違いではありませんが、こちらも一般的ではありません。
西暦のように大きい数字ではないため元号は漢数字の「十」を使うのが一般的ですね。
平成31年4月29日を漢数字の縦書きで書いたとき
元号とその年を途中まで書いて違いに気付くこともあります。
平成三一年・・・と。
見た目で「これで良かったかな」と不安になるときもあるかと思います。
例えば、平成三一年と書いて十が抜けていることに気付いて書き直せないような場合。
平成三十一年三月二九日というように表現を統一しましょう。
どちらで書いても間違いではなく一般的ではないだけですので統一すればすっきりするので良しと思います。
法的な文書(戸籍・会計・登記等)の場合
現在でも使われている漢数字の中に大字(だいじ)があります。
読み | れい | いち | に | さん | し | ご | ろく | しち | はち | きゅう | じゅう | |
漢数字 | 〇 零 | 一 | 二 | 三 | 四 | 五 | 六 | 七 | 八 | 九 | 十 | |
大字
(だいじ) |
現在使用する漢字 | 壱 | 弐 | 参 | 拾 | |||||||
旧字体・文章などで使われる漢字 | 壹 | 貳 | 參 | 肆 | 伍 | 陸 | 漆
柒 質 |
捌 | 玖 | 拾 |
大字というのは、単純な字形の漢数字「一・二・三・十」の代わりに使われる漢数字です。
大字が使われている理由は数字が書き換えられないようにするためです。
ご祝儀袋や不祝儀袋などお金を包むときなど金額を書く時など身近に使われますよね。
平成弐九年弐月壱八日のように漢数字の大字を混ぜて書くことが公的文書にはありますが、私たちが普段使う漢数字にはものには使いません。
漢数字は縦書きと横書きで表記法は違う?
漢数字は縦書きが一般的ですが横書きで漢数字を表記するにはどうすればよいかを説明します。
年賀状や封書は一般的に縦書きですが、書類などに日付や生年月日を横書きで書く場合漢数字の使い方が分かりづらいですよね。
日本語は、もともと縦書き書法で、数字も漢数字を表記してきました。
そこにヨーロッパの影響を受け横書き書法が入ってきたため、今では日本語は縦書きも横書きも表記するようになっています。
基本的には、日本語は縦書きなので縦書きするときは漢数字を使います。
新聞や書籍など、よく目にする伝統的な媒体は縦に書かれている文章ですので基本的に漢数字が使われます。
(それぞれの媒体でルールがあるのでここでは大まかに伝えています)
横書きでいえば、今、目を通してくださっているこの記事も横書きですね。
他には、履歴書のような横に書く文書には算用数字を使います。
履歴書でたとえると・・・生年月日も年齢も住所から入学卒業の学歴など数字を書くことが多いですね。
年齢:20才
住所:~~1丁目2番3-4-5 マンション107号
こちらを漢数字で記入してしまうと・・・
年齢:二十歳
住所:~~一丁目二番三の四 マンション一〇七号
このように、漢数字を横書きにすると随分読みづらくなります。
履歴書などの書類には算用数字を使いましょう。
住所などは、ハガキや封筒に表面を縦書きするなら裏面も縦書き、表面を横書きするなら裏面も横書きと表面と裏面の書き方を統一することが大事です。
揃えることで、年賀状などのハガキや文書が読みやすくなります。
漢数字も縦書き、横書きで表記法が違います。
縦書きは漢数字を使い、横書きは算用数字を使います。
○○町1234-50の場合・・・
○○町一二三四-五〇となります。
19丁目87番地65号の場合
新聞社の規則上の横書きは、住所の丁目より前は漢数字で百、十などをつけ、番号は漢数字で百、十などをつけない形になっています。
・十九丁目八七番地六五号
役所の住居表示では丁目が漢数字、番号は算用数字を使います。
・十九丁目87番65号
いずれも情報が伝わればよいことなので、間違いではありません。
まとめ
漢数字を縦書きで日付の書き方は、西暦などの数の多い数字はそのまま数字を並べて書く。
縦書きで年号(和号)を書く時は小さな数字なので位(くらい)である十を使う書き方と覚えましょう。
漢数字は縦書きのルールと横書きのルールが存在します。
日付は「十」をいれる。西暦は数字そのままを漢数字に、住所などの番地も漢数字の数字を並べると覚えましょう。
あくまで正しい情報が伝わることが大切なので、相手が読みやすいように漢数字をうまく使いこなしましょう。