広島県にある安芸の宮島といえば、ユネスコの世界遺産にも認定された厳島神社です。
海上にそびえたつ大鳥居が象徴的な社殿は、平安時代の末期に、平清盛によって建てられたものです。
海の上にもう千年以上も建っている大鳥居ですが、海水による腐食や波による倒壊の心配はないのでしょうか。
さらに大鳥居の扁額が海側と陸側で違う理由は?そんな厳島神社の秘密を探ります。
厳島神社の鳥居はなぜ海の中に造営されている?
宮島は広島市の西、広島湾北西部の瀬戸内海に浮かぶ厳島の事で、海の上に建てられた美しい社殿と大鳥居で有名な、厳島神社で知られています。
厳島は古来より島そのものが神として信仰されてきたため、御神体の上に社殿を建てるのは畏れ多いとして、大鳥居と社殿は海上に建てられたと伝えられています。
厳島神社の鳥居が腐食しないのはなぜ?
大鳥居の主柱は、樹齢600年、外周10mという巨大なクスの木を使用しているため腐食に強く、その底部は地中に埋め込まれず、丸太の杭を打ち込んだ土台の上に自重で立っています。
鳥居の天井部を横切る笠木と島木は、内部が箱状になっており、中にはこぶし大の石が大量に詰め込まれています。
大鳥居はその重みによって自立し、台風による暴風雨や高波にも耐えられるようになっています。
最近は、外国人観光客も多く大鳥居にできた亀裂に硬貨を差し込むと願いが叶うというジンクスが作り上げられているそうです。
しかし、神社側からすれば、そのようなことは鳥居の柱の老朽化が進むのでやめてほしいと願っていますので、鳥居の亀裂に硬化が差し込まれていても真似をしないようにしてくださいね。
厳島神社の鳥居の文字扁額が海側と陸側で違う理由!
扁額は、神社にある鳥居の高所、笠木の中央付近に掛けられた額で、看板のようなものです。
書いてある文字は主に神社の名称で、厳島神社の大鳥居にも神社名が記されています。
しかし、厳島神社の大鳥居には、その海に向かう側と、陸(社殿)に向かう側では字が異なっています。
海側には「嚴嶋神社(いつくしまじんじゃ)」、陸側は「伊都岐島神社(いつきしまじんじゃ)」となっています。
理由は、古来、神として信仰されていた厳島は、神を斎(いつ)きまつる島として、「伊都岐島(いつきしま)」と呼ばれていたからで、平清盛が現在の社殿を立てた際に「巖嶋(いつくしま)」になったそうです。
安芸の宮島は、松島、天橋立と並ぶ日本三景の一つとして知られる景勝地です。
宮島とは、宮(神社)のある島という意味で、正式名の厳島と同じく、この名で親しまれています。
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厳島の中心部は標高535mの弥山(みせん)で、整備された登山道があり、毎年元旦の未明には、山頂の展望台から初日の出を見る人で混雑します。
また弥山には数多くのパワースポットがあり、特に山頂にある御山神社(みせんじんじゃ)は、天空のパワースポットとして人気です。
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厳島神社のある宮島はパワースポットとしても有名な観光地のまとめ
安芸の宮島は、その景観の美しさを始め、厳島神社や弥山などのパワースポットがあり、何度も訪れたくなるおすすめの観光地です。
美しい瀬戸内海の上に、千年以上も時を刻み続ける社殿と大鳥居は、圧倒的な存在感を放ちます。
広島に行く機会があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。