奥入瀬渓流の秋は、澄みきった水の流れに、色とりどりの紅葉が映えわたり、正に息をのむほどの美しさを誇ります。
そのために、秋の奥入瀬は、他の季節に比べてずっと人気が高いようです。
また秋の八甲田山連峰は、山肌全体が、見事なまでに真っ赤に染まります。
八甲田山観光ロープウェイに乗って上空から眺めると、まるで広大な赤いじゅうたんの上を飛んでいるような気分になります。
秋に青森を訪れるのなら、奥入瀬渓流と八甲田山は、決して見逃すことのできない、魅力あふれる観光スポットです。
二つのエリアを観光するために、知っておきたいポイントや、注意点などを紹介します。
青森奥入瀬渓流の紅葉の見頃は?
奥入瀬渓流の紅葉は、他の景勝地と比べて遅く、10月中旬からが見ごろとなっています。
はじまりは10月の初旬に十和田湖畔、奥入瀬最上流の子ノ口(ねのくち)から少しずつ色づき始め、徐々に下流の方へと降りていきます。
最大の見ごろは、毎年10月25日前後となります。
やがて上流の方から終わり始めますが、下流の焼山(やけやま)では11月上旬頃まで紅葉を楽しめます。
前述した通り、紅葉シーズンの奥入瀬渓流は大変な人気で、多くの人が訪れます。
ですが奥入瀬渓流は全行程の距離が14キロと長く、エリアも広いため、徒歩で散策するのに混雑することはありません。
問題なのは、渓流沿いを通る道路の交通渋滞で、混雑時はしばしば通行規制が行われます。
奥入瀬渓流の紅葉を見るには、この道を避けて、まず最上流の子ノ口まで行き、そこから徒歩で下流に向かって散策していくのが良いでしょう。
上流部には、水量豊富な銚子大滝をはじめ、たくさんの滝が見られ、紅葉と流れ落ちる水とのコントラストを楽しめます。
そこから下流の方へと歩いていくと、流れの美しい渓流エリアがあらわれます。
ダイナミックな阿修羅の流れなど、澄み切った水の流れと紅葉とが築く見事な景観を堪能できます。
また十和田湖の紅葉をめぐる遊覧船もおすすめです。
青々と澄んだ湖水に220mの絶壁千丈幕(せんじょうまく)など、湖上からしか見ることのできない美しい風景を観賞できます。
子ノ口から湖畔の休屋(やすみや)まで移動し、そこから乗船します。
所要時間は約50分です。
休屋はレストランなど施設が充実しており、紅葉散策後の休憩にも最適です。
八甲田山ロープウェイで紅葉見所や見頃
八甲田山連峰の紅葉は山頂から始まります。
山頂周辺の紅葉は10月上旬から中旬までが見ごろとなっています。
山麓付近の紅葉はそれよりも遅く、見ごろは十月中旬から下旬となっています。
八甲田山ロープウェイで紅葉を鑑賞するなら、遅くても10月中旬までに山頂周辺の景勝を楽しむのが良いでしょう。
ロープウェイで、北八甲田の田茂萢岳(たもやつだけ:標高1324m)の山頂付近まで上がれば、まるで赤いじゅうたんを敷き詰めたような、一面の見事な紅葉の大パノラマが、360°の素晴らしい景観が見られます。
八甲田山の紅葉を満喫するには、やはりトレッキングがおすすめです。
ロープウェイ山頂駅から八甲田ゴードラインという自然遊歩道を歩きます。
このコースでは山頂にある田茂萢湿原(たもやつしつげん)をぐるりと一周します。
見渡す限りの紅葉の景色をみながら、湿原の中をのんびりと散策しましょう。
また、コース上の数か所に展望台があるので、写真スポットとしても最適です。
ゴードラインの行程は1.8㎞。
所要時間は約60分です。
秋の八甲田山をもっと楽しみたいという人には、同じく山頂から続く毛無(けなし)パラダイスラインという、初心者でも楽しめるトレッキングコースがあります。
このコースでは、紅葉シーズンの上毛無岱(かみけなしだけ)から下毛無岱(しもけなしだけ)へと渡る、階段付近からの眺めが特に絶景です。
山頂駅から酸ヶ湯温泉(すがゆおんせん)まで約2時間30分の行程があります。
こちらは遊歩道ではなく、一般の登山道ですので、体力などに余裕のある方はぜひ、挑戦してみましょう。
八甲田山は、国内有数の豪雪地帯として知られていて、毎年10月末頃には初冠雪が記録されています。
紅葉シーズンとなると、八甲田山頂付近の最高気温は10℃前後の低さとなります。
トレッキングなどをする場合には、防寒対策が必要となります。
また、山の天気は変わりやすいため、レインウェアなどの雨具は必ず携帯しましょう。
山頂付近の散策や、トレッキングをする際の服装は、ヒートテックなどの保温下着を身に着け、防寒用には汗を吸収し、保温機能に優れたフリース素材の服が最適です。
山では急激に冷え込むことも多いので、手袋や帽子も必要です。
またレインウェアは防寒具としても十分に機能するため、大変重宝します。
八甲田ゴードラインは自然遊歩道となりますので、通常のスニーカーや運動靴などでも散策できますが、毛無パラダイスラインは登山道なので、しっかりしたトレッキングシューズもしくは登山靴を履くのが良いでしょう。
八甲田山と奥入瀬渓流観光の所要時間とアクセス方法
八甲田山ロープウェイの運行時間
10月の八甲田山ロープウェイは始発が9:00。
その後は20分間隔で運行し、上りの最終便が16:20。下りが16:40です。
ロープウェイの所要時間は片道約10分。
20分間隔で運行しているため、最短30分で往復することができます。
八甲田ゴードラインの遊歩道を散策される場合は、一周の所要時間が約60分、ロープウェイ往復の30分を合わせて、約1時間30分になります。
ですが、紅葉シーズンは、毎年かなりの混雑が予想され、特に10月中旬は、最大90分の乗車待ちとなる場合があるので注意しましょう。
奥入瀬渓流を上流から下流へと散策する場合、上流の子ノ口から下流の焼山までの全行程は、距離にして14㎞、徒歩での所要時間は、トータルで約5時間かかります。
子ノ口から雲井の滝までの滝エリアは、距離6.3㎞、徒歩2時間、雲井の滝から石ヶ戸(いしけど)までの渓流エリアは、距離にして2.5㎞、徒歩で1時間ほどの道のりです。
石ヶ戸から焼山までの森林エリアは、約5㎞、徒歩で約2時間となります。
全て一度に散策するのは非常に困難ですので、エリアごとに限定した散策プランを立てると良いでしょう。
また、渓流沿いの道路には路線バスが運行しています。バスを有効に使って、時間と労力を節約しましょう。
青森空港からレンタカーを利用する場合は、八甲田ロープウェイまでは、一般道を利用して25.1㎞、30分で到着します。
また、青森空港から奥入瀬渓流までは、車で90分かかります。
ですから、まず先に、距離が近い八甲田山連峰から観光をしてはいかがでしょう。
紅葉シーズンの八甲田山と、奥入瀬渓谷を一度に観光するなら、それぞれ紅葉の見ごろの時期が違うため、出発日は10月10日から10月中旬までの期間にしましょう。
これより早すぎても遅すぎても、紅葉があまり期待できない場合があるので注意が必要です。
宿泊は、青森県南津軽郡大鰐(おおわに)の、星野リゾート界津軽を利用するのが便利です。
青森空港から東北自動車道経由で45分と近く、ここから奥入瀬渓流までは一般道を利用して1時間20分で行くことができます。
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秋の奥入瀬渓流と八甲田山はぜひ一度訪れたい大人気の景勝地のまとめ
東北地方を代表する観光エリアである、奥入瀬渓流と八甲田山は、秋の紅葉シーズンは特に人気があり、たくさんの人が訪れます。
理由は、他では決して見ることのできない、大自然の眺望にあります。秋の奥入瀬渓流と八甲田山連峰、どちらも紅葉の季節ならではの、夢のような絶景に心を打たれます。
大変な混雑が予想されますが、それでも訪れる価値のある場所だという事は、間違いありません。
後は、天候に恵まれます事を強く願いつつ、大切な人と二人きりで、素敵な時間をどうぞお過ごしください。